昨日は出演者の顔合せ、および演出家による本読みでした。
本読みとは稽古に入る前に作者や演出家が出演者を集めて脚本を読んで聞かせること(by goo辞書)で、俳優さんはそれを聞くことで作者や演出家の意図を探ります。
現在はこのプロセスを経ることなく、直接俳優さんによる読合せとなることも多いのですが、今回の作品はとてもオーソドックスな作品であり、オーソドックスな造りをしていこうというのが演出家の思惑でもあります。
全体を通して独特の方言で描かれており、昭和初期とはいえ時代背景も登場人物たちの置かれている境遇も現在の私たちでは想像しずらい設定なため、文字を追っているだけではなかなか理解しずらかったものが、不思議と演出の声を通し、耳から聴くだけで、ぱぁっと作品世界が広がり、イメージが膨らんできました。
力の無い女性たちが日本の近代でどう生き抜いたか、どうやって生きざまを身につけたのか、それを探ることが演出家の大テーマだということ、私たちもこの作品を通し、これから探っていこうと思います。